抗アレルギー剤

抗ヒスタミン剤というのは、アレルギー反応のさいに肥満細胞(マスト細胞)が壊れて遊離してくるヒスタミンと結合して、不活性化させるものです。


それに対して抗アレルギー剤は、肥満細胞からのヒスタミンなどの化学物質の遊離を抑制するなど、一連のアレルギー反応のさまざまな段階で、その反応を抑える薬です。いいかえれば、抗ヒスタミン剤はアレルギー反応が起きたあとで対処するのに対して、
抗アレルギー剤はアレルギーを予防する薬といってもいいでしょう。


実際に使ってみると、じんましんなどのアトピー型アレルギーには、抗ヒスタミン秘剤より有効な面がありますが、アトピー性皮膚炎に対しては、抗ヒスタミン剤と比較して、より有効という手応えはあまりないというのが、正直な感想です。ぜんそくや鋤
アレルギー性鼻炎といったアトピー疾患を合併した人には適しています。

この薬が初めて紹介されたのは一九六七年ですが、その後、次々と新薬が開発され、今後も勢力的に開発が進められていく、いわば研究途上の薬剤です。
この薬にも、胃腸障害や肝臓障害、勝耽炎などといった副作用が生じることがあり、また、抗アレルギー剤のなかには、抗ヒスタミン作用を合わせ持つ薬もあり、それらには抗ヒスタミン剤と同様の副作用が認められます。