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慌ててステロイドを中止してしまうことの危険性

副作用は、副腎皮質ホルモンの分泌を狂わせるところから生まれる
ステロイド剤の処方としては、外用、内服、点滴・注射などがあるが、最も多く使用されてい
るのは外用薬である。その外用薬にしても、軟膏、クリーム、ローション、テープ、スプレー、ソリューション(液)、ゲルといろいろな形態がある。
問題となるのは、ステロイド剤を多用、あるいは強いステロイド剤を長期間常用していると、副腎からのホルモン分泌のバランスが崩れてしまうことにある。
ステロイド剤とは、副腎皮質から分泌されるホルモンのうち、糖質代謝に関係する糖質コルチコイド(グルココルチコイド)と合成グルココルチコイド製剤のことを指す。この糖質コルチコイドは肝臓に入って血中の不要な糖をグリ
コーゲンに変えたり、体内の糖が不足するとグリコーゲンを再び糖に戻すといった働きをしている。そして、二次的な作用に、抗炎症作用、免疫抑制作用、抗アレルギー作用などがある。ステロイド剤がアトピー性皮膚炎などのアレルギー疾患に使われるのは、この二次的な作用を利用するためである。

 

副腎皮質ホルモンは、本来は体内で脳下垂体と副腎系でコントロールされ、必要に応じて分泌の促進や抑制が行われてバランスが保たれている。しかし、ステロイド剤を身体の外から与え続けるとこの仕組みがアンバランスになり、副作用が生じる。
大切なことは、ステロイドの使用に当たっては、医師とよくコミュニケーションを取ることである。「これを塗れば治ります」とか「ステロイド剤は特効薬です」といったような説明だけで終わらせる先生は問題外で、効果と副作用をきちんと説明してもらう。使い方や量をしっかり聞き、その指導を守る。同時に、アトピー性皮膚炎の根本的な治療に向け、医師から適切な指導を受け、それを実行することも非常に重要だ。
もうひとつ、長期間にわたってステロイドを使用されている方に言っておきたいことがある。それは、「ステロイドは怖い」といった本や雑誌の記事を読み、慌ててステロイドを中止してしまうことの危険性である。