腸管免疫

私たちの体内に入ってくるものは、肉や魚のような食べ物であろうと、牛乳のような液体であろうと、ホコリであろうと、免疫によって抗体が作られる。しかし、すべてのものに免疫を働かせることは身体にとって異常な状態になり、私たちは生きていくために必要な栄養も摂れなくなってしまう。そこで、食べ物など人体に無害なものには抗体が作られないようにする働きが腸管に備わっており、この働きを「腸管免疫」と言う。
アレルギーを起こす原因に、いくつかの理由が考えられる。まず、腸管免疫の働きがうまくいっていないことがある。また、ヘルパーT細胞が過敏になり、無害な物質が体内に入ってくるたびにB細胞に大量の垣E抗体を作らせてしまうことなども考えられる。
本来であれば起こらないような免疫のズレによって大量の垣E抗体が作られ、それが引き金となってアトピー性皮層炎が発症する。

 

◎垣E抗体による防衛反応がアレルギーとして現れる
花粉症やアレルギー性鼻炎も、アトピー性皮膚炎と同じI型アレルギーである。アトピー性皮膚炎と同じように、発症する場所が違うだけで、垣E抗体によって引き起こされる。
アレルギー反応が気管支の付近で起これば気管支瑞息、鼻の粘膜や目の粘膜で起きればアレルギー性鼻炎や花粉症になる。