睡眠不足がアトピーを治りにくくしている

アトピー性皮膚炎が治りにくい病気とされる理由の一つに、樺みによる睡眠不足がある。では、なぜ睡眠不足がアトピーを治りにくくするのだろうか。その理由は、睡眠とホルモン分泌の関連にある。
ステロイド剤は、副腎皮質ホルモンの一種である糖質コルチコイドが化学合成されたものであることはすでに説明した。そして、糖質コルチコイドには炎症やアレルギー反応を抑える二次的な作用があった。糖質コルチコイドは、睡眠中の夜中から明け方にかけて最も盛んに分泌される。だいたいの時間を言うと、午後Ⅲ時から午前3時頃である。この理由として、翌日のアレルゲンの攻撃に対し、体内に糖質コルチコイドを行き渡らせて備えておこうとする体のメカニズムが働くと考えられる。この大切な作業が行われる時間に、アトピーの癖みと格闘して睡眠不足になったらどうなるか。
誰でも分かるように、昼間の活動中に使われるはずの糖質コルチコイドの分泌が十分でなくなってしまう。こうなると津みを抑える物質が足りなくなり、翌日はひどい樺みに襲われることになる。眠れないから糖質コルチコイドが不足し、糖質コルチコイド不足から日中の樺みが増し、さらに症状が悪化する悪循環が生じてくる。
病気では、栄養補給と同じくらい、睡眠が重要視される。それは睡眠によって神経系が休むこと、免疫力が調整されることとともに、ホルモン分泌が活発に行われることによる。自然治癒力というのは、神経系、免疫系、ホルモン系のゴールデントライアングルが正常に保たれて初めて、本来の作用を果たすのである。

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活性酸素がアトピー体質の元凶になる三つの理由

活性酸素アトピー体質の元凶になる三つの理由
活性酸素はガンや生活習慣病でその弊害はつねに指摘されているが、アトピー性皮膚炎を始め、花粉症、あるいは瑞息といったアレルギー疾患にも深く関係している。現実に、アレルギー疾患の患者さんを調べると、健康な人よりも活性酸素濃度の高いことが分かっている。


活性酸素による免疫機能のズレ
活性酸素による組織の老化
活性酸素による血流障害と栄養バランスの崩れ


これらがアトピー性皮膚炎と活性酸素の関係であり、アトピー体質の元凶が活性酸素という理由だが、活性酸素が発見されたのは別世紀半ばのことに過ぎない。臨床的に活性酸素の研究報告が盛んに提出されるようになったのは、わずかここn年ほどにしかならない。しかし、世界の医療機関や研究機関の研究は、活性酸素を抑えることが病気の発症防止に大きな効果があることを一致して指摘している。すでに活性酸素の弊害が明らかになり、活性酸素をどう無害化するかが医学研究の大きなテーマになっている。病気の治癒だけでなく、健康維持や病気予防の面からも、活性酸素の無害化、消去策が真剣にとり上げられているのが現状である。


酸素といえば、空気中の酸素をすぐに思い浮かべる。私たちは空気中の酸素を取り入れ、酸素が持つ酸化作用を利用してエネルギーを生産している。ところが、酸素は空気中に存在している形だけではなく、酸素分子にはいくつかの形がある。ある条件に置かれた酸素分子は、呼吸で取り入れる酸素の数千倍という強力な酸化力をもつ酸素に姿を変えるoそれが活性酸素の正体である。

耐えられない窪みが、アトピー患者の最大の悩み

アトピー性皮膚炎の患者さんの悩みは、何と言ってもかゆみだろう。患者さんのなかには、「かゆみ」という言葉を見ただけでかゆくなってくる方がいるに違いない。
かゆみの辛さは、自覚症状というところにある。本人にとってどれほどの大変な苦痛であっても、外からは分かりづらい。耐え切れなくなって、つい手がその部分を掻きむしってしまう。「掻いたらだめなんだ」と分かっていても、気がついたら捧さに血が彦むほど掻きむしっている。
「掻いたらダメだって言っているのに、なぜ掻くの」「掻かなければいいのに。それぐらい我慢できないの」
子供の最大の理解者であるべき母親が、子供を責める。アトピー性皮膚炎のかゆみがどれくらいのものかを知らない家族、夫、妻が、こんな言葉を投げる。かゆみを知らない人からそんなことを言われるのも辛い。それにも増して、掻きむしるたびに血膿が皮層から惨み出て、赤黒く、ジュクジュクになった皮層を見れば絶望的になる。
実はこうした精神的な葛藤が、多くのアトピー性皮膚炎の患者さんを余計に悪化させている。

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何をするかが大きな問題

今も少し触れたように、ステロイド剤を長期使用していると、副腎ではホルモン分泌のバランスが崩れてくる。患者さんの脳からは、外部からホルモンがつねに供給されるという指令が出された状態になっている。このままステロイドの使用を中止するとリバウンド症状が現れ、かえって症状を悪化させることになる。
ステロイドを止めようと思った場合、医師と相談して徐々に弱いステロイド剤に切り替えてもらい、使用量も医師の指示に従って減らしていくことが大切である。


ステロイド剤を使っている患者さんに、ぜひ理解しておいていただきたいポイントがある。
そのポイントは、ステロイド剤はあくまでも抗炎症剤であり、一時的に劇的な効果が期待できても、アトピー性皮膚炎の根本的発症原因を消し去ることはできないということだ。
火事でいえば、水をかけて火の勢いを止めるのがステロイドの役目で、火が消えたように見えても、火種はまだ残っている。そのままではまた火の手が上がり、火事がぶり返す。火の勢いが衰えているときに、火種を取り去るような治療や努力をする。それが、アトピー性皮膚炎と完全に縁を切る方法になる。残念ながら、現代西洋医学には、アトピー性皮膚炎の火種を取り去る治療はない。西洋医学が責められるとすれば、ステロイド剤ではなく、免疫力のズレを修正する方法、低下した自然治癒力を回復させる方法のないことにある。
また、ステロイド剤は全く副作用がないとは言い切れないし、繰り返しになるが、根本治療薬でもない。薬を使わないほうがいろいろな面で望ましく、徐々にステロイド剤の量や頻度を減らしていくことが望ましい。

慌ててステロイドを中止してしまうことの危険性

副作用は、副腎皮質ホルモンの分泌を狂わせるところから生まれる
ステロイド剤の処方としては、外用、内服、点滴・注射などがあるが、最も多く使用されてい
るのは外用薬である。その外用薬にしても、軟膏、クリーム、ローション、テープ、スプレー、ソリューション(液)、ゲルといろいろな形態がある。
問題となるのは、ステロイド剤を多用、あるいは強いステロイド剤を長期間常用していると、副腎からのホルモン分泌のバランスが崩れてしまうことにある。
ステロイド剤とは、副腎皮質から分泌されるホルモンのうち、糖質代謝に関係する糖質コルチコイド(グルココルチコイド)と合成グルココルチコイド製剤のことを指す。この糖質コルチコイドは肝臓に入って血中の不要な糖をグリ
コーゲンに変えたり、体内の糖が不足するとグリコーゲンを再び糖に戻すといった働きをしている。そして、二次的な作用に、抗炎症作用、免疫抑制作用、抗アレルギー作用などがある。ステロイド剤がアトピー性皮膚炎などのアレルギー疾患に使われるのは、この二次的な作用を利用するためである。

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活性酸素

アトピー性皮膚炎から脱出するには、自然治癒力を修復し、垣E抗体を作らないようにすることが最大の問題になる。
なぜ生活環境の変化が自然治癒力を低下させるのか、これまでその原因がなかなか分からなかったが、最近その正体が分かった。それは「活性酸素」である。では、活性酸素がどのように自然治癒力を低下させるのか。
活性酸素の怖さは、強力な酸化力にある。細胞膜を保護している不飽和脂肪酸を酸化し、過酸化脂質に変えてしまう。この過酸化脂質は血管の壁に入り込んだり、血液中に溶けて血液をドロドロにする。また、活性酸素によって血液中のコレステロールが攻撃され、これもドロドロ血液の原因になる。さらに活性酸素は細胞のDNAを傷つけて細胞をガン化させたり、臓器を作っている細胞を変質させたりする。
この結果、血流が悪化したり、免疫細胞や酸素・栄養などの供給がスムーズでなくなったり、臓器の機能が低下したりし、身体の機能はバランスを失っていく。身体機能がバランスを失った状態、これこそが自然治癒力の低下ということである。
活性酸素自然治癒力を低下させ、アトピー性皮膚炎の発症と深い関係があると考えられる理
由は、先に述べた生活環境の激変と深い関係があるからだ。
活性酸素は呼吸の2%からも生まれるが、食品添加物、紫外線、過激な運動、喫煙や過度のアルコールなどでも発生する。そして、ストレスによっても大量の活性酸素が発生する。これら活性酸素の発生要因を考えてみれば、帥年代から今日までの私たちの生活とピタリと重なる。
アトピー性皮膚炎を抱えているあなたは、次の条件のいくつに該当するだろうか。

大量の紫外線を浴びる
大気中の有害物質が体内に入る
食物汚染による化学物質が体内に入る
電磁波公害
ストレスを受け続ける
過剰な飲酒、喫煙

これらの環境は、特殊な環境ではない。私たちが普通に送っている日常生活の環境である。日本の大変化とそれに伴う私たちの生活環境の大変化。それが活性酸素を大量に発生させ、自然治癒力の低下を招いたと考えるのはごく妥当なことである。

 

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ステロイド剤

自分はどんなステロイド剤を使っているか、ご存じですか

アトピーで悩んでいる人、アトピーの子供さんを持っているお母さん方は、病院でもらった外用ステロイド剤を使っておられる方が多いだろうと思う。なかには、報じられるステロイド薬害に、ステロイド恐怖症のようになっている患者さんもいる。


「葵(あっもの)に懲りて膳(なます)を吹く」ということわざがあるが、ただ闇雲にステロイド剤を怖がる必要はない。そこで今、ステロイド剤を使っている方は、どんなステロイド剤を使っているかを再チェックしてほしい。


ステロイド剤の使用に当たって、十分な注意が必要なことは言うまでもない。しかし、ステロイド剤の使用に熟練した医師の指導下であれば、副作用の心配もなく、非常に有効な外用剤であるとも言える。特に症状のひどい場合には非常に効果的で、現状では治療法の一つの選択肢と考えても良いと思われる。ステロイド剤を適切に使用すれば、軽快が早められることも十分に期待できる。

 

 

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