抗アレルギー剤

抗ヒスタミン剤というのは、アレルギー反応のさいに肥満細胞(マスト細胞)が壊れて遊離してくるヒスタミンと結合して、不活性化させるものです。


それに対して抗アレルギー剤は、肥満細胞からのヒスタミンなどの化学物質の遊離を抑制するなど、一連のアレルギー反応のさまざまな段階で、その反応を抑える薬です。いいかえれば、抗ヒスタミン剤はアレルギー反応が起きたあとで対処するのに対して、
抗アレルギー剤はアレルギーを予防する薬といってもいいでしょう。


実際に使ってみると、じんましんなどのアトピー型アレルギーには、抗ヒスタミン秘剤より有効な面がありますが、アトピー性皮膚炎に対しては、抗ヒスタミン剤と比較して、より有効という手応えはあまりないというのが、正直な感想です。ぜんそくや鋤
アレルギー性鼻炎といったアトピー疾患を合併した人には適しています。

この薬が初めて紹介されたのは一九六七年ですが、その後、次々と新薬が開発され、今後も勢力的に開発が進められていく、いわば研究途上の薬剤です。
この薬にも、胃腸障害や肝臓障害、勝耽炎などといった副作用が生じることがあり、また、抗アレルギー剤のなかには、抗ヒスタミン作用を合わせ持つ薬もあり、それらには抗ヒスタミン剤と同様の副作用が認められます。

遠赤外線の効果に注目する

水を睦らせ、水に活性を与えるのが〃遠赤札払講 なのです。
私たちは太陽から放射される光によって生きています。これは水,とて同じことです。水道の浄水場は、例外なく太陽のも‘とにさらきれていて、その太陽光線で水に活性を与える仕組みになっています。

さて太陽光線の中で、我々の目で見えるものを〃可視線″といいます。これは太陽が出す光の中のほんの一部です。虹のときに出る7色(赤、燈、黄、緑、青 藍、紫)がそれです。
1800年代に、ドイツの科学者・ハーシェルは、赤色の外側にさらに人間の目では見ることができないけれども、物理的には光と同じ性質を持つ電磁波が存在することを発見しました。これが赤外線です。


この赤外線の波長は、0.7ミクロンから1000ミクロンで、可視光線よりは長くマイクロ波よりは短いものです。さらにこの赤外線を分けていくと、0.7ミクロンから1.5ミクロンまでを近赤外線、5.6ミクロンから400ミクロンまでを遠赤外線と区別しています。


赤外線は波長の長さによって〃近赤外線″〃中間赤外線″〃遠赤外線″に分けられます。
遠赤外線は電磁波なので、遠赤外線の持つ熱は放射によって伝えられます。私たちが太陽の光線を〃熱い〃と感じるのは、この赤外線、特に遠赤外線の放射熱によるものなのです。

原子物理学を少しでも学んだ方ならお分かりでしょうが、物質を構成している分子はそれぞれ固有の震動を行います。これは分子を構成している原子の質量、結合の仕方、配列の状態、結合力などの違いからくるもので、固有の震動と回転の周波数を持っています。これは前に述べた水のクラスター(水分子結合)にも大いに関係してくることです。

この物質に赤外線を照射した場合、その震動数に応じた共鳴吸収を起こします。しかも有機物質は特に遠赤外線の波長の中では活発に共鳴吸収を起こします。この波長の範囲は3ミクロンから1000ミクロンの間で起こすことがよく知られています。それ以外の中間赤外線や近赤外線の中はほとんど起こりません。

このため遠赤外線は他の赤外線に比べて、有機物質を急速加熱する能力が非常に高いということが言えます。身体が温まったり魚がよく焼けるというのはこのためなのです。

抗ヒスタミン剤

 

かゆみを抑える薬で、以前から広く使われているのが抗ヒスタミン剤です。
一九三七年に、致死量のヒスタミンからモルモットを救う作用が、ある種のフェノール、アミノァルコールのエステルなどに見いだされ、これが抗ヒスタミン剤発見のきっかけとなり、一九四二年に初めて臨床的に使用できる薬物が開発されました。日本で最初に登場したのは一九五○年です。


アレルギー反応を起こす原因の一つにヒスタミンがあり、抗原抗体反応の結果、ヒスタミンを含んだ肥満細胞が刺激されてヒスタミンを遊離し、血管や気管支、腸管などの平滑筋に作用して収縮させて炎症やショックを起こします。ヒスタミンには胃液などの分泌を促進させる作用もあります。抗ヒスタミン剤とはヒスタミンと桔抗することで作用をあらわす薬剤で、多くの種類があり、アトピー性皮膚炎に限らず、かゆみを伴うじんましんなどの皮膚疾患をはじめ、いろいろな病気で使われています。たと
えば、薬局で売られている風邪薬によく配合されていますし、花粉症はもちろん、乗り物酔い、胃潰傷治療薬などとして広く使われています。
ところで、だれでも経験があるでしょうが、かゆいというのは、たいへんつらいも煙のです。患者さんのなかには、「かゆいのはたまらない。どんなに痛くても、このかゆさよりはましだ」とか、「かゆくて夜も眠れない」と訴える人がおおぜいいます。
そこで、かゆみを抑えるために医師が与えるのがこの薬です。抗ヒスタミン剤には多かれ少なかれ眠くなる作用もあります。炎
この薬は、副作用の少ない薬といえますが、薬である以上は副作用がありますから、ある程度は知っておいてください。

 


まず、眠気です。眠気を起こす程度は、それぞれの薬によってかなり異なりますし、個人差も著しく、催眠作用が弱いとされている薬といえども、人によっては強く出ることもあります。とくに自動車を運転する人、高い建築現場などでの危険な作業や神経を集中しなければならない仕事に従事する人、受験勉強や試験の前の生徒などは慎重に用います。

アトピー体質の人は、活性酸素を消すSODが不足している

◎年齢とともに、活性酸素を無害化する武器が減っていく

私たちの身体のメカニズムから見れば、普通に発生する活性酸素に対応するだけのSOD酵素が作られている。この状態であれば、活性酸素の害を格別に恐れることはない。しかし、何気ない日常生活の環境からも、スーパーオキサイドラジカルを始めとして、私たちの体内では大量の活性酸素が発生する。活性酸素が大量発生すると、無害化するためのSODが不足しがちになる。しかも大変なことに、刈代を過ぎるとSODを作る能力が急激に低下することが分かっている。

 
特に成人型アトピー性皮膚炎の場合、SOD不足が大きく関係していると思われる。その結果、免疫機能のズレや組織の老化が進み、そこに活性酸素による血流障害と栄養バランスの崩れが複合し、成人してからアトピー性皮膚炎を発症する。
「私は刈歳になっていないから、SODは十分に作られているはずだ。それでもアトピー性皮
層炎になったのだから、SOD不足は関係ないのでは」
 

こう言われるかもしれないが、釦歳というのは一つの目安で、当然、個人差はある。逆に、アトピー性皮膚炎を発症したら、活性酸素を疑うのがもう常識なのである。
 
これだけ複雑な要因が重なっているため、成人のアトピー性皮膚炎の治癒は難しくなる。だか
らこそ、バラ花びら抽出エキスや水溶性キトサンを使う「ダブルブロック法」で症状の改善を図りながら、活性酸素を除去して「体質改善」を実行しなければならない。
 
そこで問題になるのが、ある程度年齢がいくとSODが作られにくくなる現実である。と言っても、厳しいこの現実を打開する方法はある。それが、後で述べるSODと同じような抗酸化作用を持つ物質の摂取になる。

 

子供でも、大量の活性酸素発生によるSOD不足の危機はある
 
今、大人の場合のアトピー性皮膚炎と活性酸素の関係を見た。そこでは年齢とともに減少するSODが深く関係している可能性を指摘した。では、まだSODの産生が減少していない子供の場合はどうなのか。

 

 
子供の場合でも、「活性酸素による免疫機能のズレ」「活性酸素による組織の老化」「活性酸素による血流障害と栄養バランスの崩れ」といった活性酸素の弊害はある。組織の老化と言うと「まだまだではないか」と思われるかもしれないが、組織というのは誕生したときから老化の道を歩み始めるのが宿命である。
 
さらに、先に挙げた活性酸素を発生させる6条件のうち、「大量の紫外線」から「継続的なストレス」までの5条件は子供でも変わらない。
 
そこで考えなければならないことは、子供の免疫メカニズムは未完成ということだ。違う表現をすれば、まだ発達途上にある。子供はいろいろな病気にかかりやすいが、それこそ子供の免疫メカニズムが未完成であることの何よりの証拠だろう。
 
未完成の免疫メカニズムは、ズレを起こしやすい。完成した免疫メカニズムを持つ大人でも免
疫にズレを起こすような生活スタイルであれば、子供が免疫にズレを起こしても当然の結果ではないか。そして、その大きな原因の一つが、大量発生する活性酸素とSODバランスの崩れと考えられる。大量に発生する活性酸素にSOD産生が追いつかず、まだ幼い免疫メカニズムを狂わ
せ、アトピー性皮膚炎発症へと引っ張っていく。

 

 

 

 

 

「体質改善」のメインテーマは活性酸素にある 

アトピー体質の怖さは、症状が良くなっても、火種が残っているかぎり、忘れた頃にまた症状がぶり返すことにある。それが2年先か、3年先か、あるいは5年先かは分からないが、火種が残っている限りその危険は決して消えない。たとえば、小学校の頃にアトピー性皮膚炎を経験し、治癒したと思っていたのに、加歳を過ぎて再びアトピー性皮膚炎の症状が出たというケースは少なくない。
「体質改善」のアプローチが活性酸素対策にあり、「ダブルブ
ロック法」で最大効果を得る方法と関わっているからである。活性酸素対策については順に説明するとして、同時スタートが望ましい理由を分かりやすく先に述べておく。

 
活性酸素は病気の帥%に関係していると言われるほど怖いもので、その最大の怖さは強力な酸化力にある。当然、アトピー性皮膚炎の発症にも関係しているが、活性酸素が「ダブルブロック法」の最大効果の妨げになる理由は、その強力な酸化力で血流障害が引き起こされることにある。
 
血流障害の原因が、活性酸素による「ドロドロの血液」である。
活性酸素は細胞膜を保護している不飽和脂肪酸を酸化し、過酸化脂質に変える。この過酸化脂質は血管の壁の中に入り込んだり、血液をドロドロにする。さらに、活性酸素は血液中のコレステロールを攻撃し、動脈硬化の原因にもなる。その結果、血流が悪くなり、毛細血管から細胞への酸素や栄養などの供給が十分に行われなくなる。
「体質改善」のメインテーマは、この活性酸素を無害化することにある。「ダブルブロック法」と「体質改善」を同時にスタートすれば、活性酸素の無害化で血流が改善され、経口で摂ったバラ花びら抽出エキスの有効成分が炎症を起こしている部分にすみやかに届けられる。患部に塗る水溶性キトサンも、血流改善によって好影響を受けることも考えられる。このことが、かゆみのブロックと皮層の症状改善に大きな役割を果たすことは当然である。

ステロイド外用剤

塗り薬のなかで、最もよく効くのがステロイド外用剤です。ヒトの副腎皮質から分泌されるグルココルチコステロイドの誘導体を、湿疹や皮膚炎のある患者に塗り薬として初めて使ったのが一九五二年で、当時としてはそれまでの古典的な薬と比較して素晴らしい治療効果をあげました。


 

それからおよそ四十年がたちました。その間に、より強力な薬理活性をもちながら副作用が少ない外用剤が数多く開発され、さらに軟膏基剤の改良などと相まって著効をおさめ、現在ではアトピー性皮膚炎の治療に不可欠の薬剤となっているといっても過言ではありません。
 
炎症を抑える抗炎症作用やアレルギーを抑える抗アレルギー作用を有するステロイド剤は、強いものから弱いものまで五段階に分かれていて、その種類によって効果もずいぶん違います。最も強い種類のものと、最も弱い種類のものでは四百’五百倍ほど強さが異なります。
 

このように、それぞれの特徴を持った塗り薬を、皮疹の形態やできている部位、年齢、患者の生活環境に応じて、どんな遊びをするのか、大人ならどんな仕事をしているかなども含めて考慮して使い分けます。
 

具体的には、もちろん原則的にはということですが、ステロイド剤を塗るときに、ガサガサと皮膚が厚くなってかゆい慢性の皮膚炎のところには強めのものを使い、逆にそれほど赤くもない軽い湿疹には弱いものを使います。また、角層が厚く、毛穴がないために塗り薬の吸収が少ない手のひらや足の裏には強めのものを使い、皮膚が薄くて経皮吸収量の多い顔や首、陰部などは弱いものを使います。
 

さらに、乳幼児、小児、青壮年、高齢者など、年齢によって使い分けます。良くなったり悪化したりと、再発を繰り返して長期にわたる治療をしかも広範囲に必要とする子どもに、強いステロイド剤を漫然と使い続けますと、経皮吸収されて成長に影響を及ぼす恐れがありますから、中等度から弱いものを選び、また全身作用が少なくて皮膚に対する効果が強いステロイド剤を使うようにします。Ⅲ
 

高齢者の皮膚は薄くて経皮吸収量も多く、機能が衰えて抵抗力も弱いので、強いものは使わないようにして、中等度から弱めのものを使います。;
 

また、男性と女性を比較しますと、一般に女性の方が肌に強い関心を持っていることが多く、これは裏返していえば、早くきれいになりたいという願いが強いということで、塗り薬をつい使い過ぎてしまう傾向があります。とくに顔はそうです。実際は、過ぎたるは及ばざるがごとし、なのですが。こういった女性の心理を考慮することも必要です。
 

また、同じ量を一か月で使う人と、二、三日で使ってしまう人など、かなり個人差もありますので、適切な使用量といったことも考慮します。

 

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塗り薬

成人型のアトピー性皮膚炎でも、年とともに良くなって行き、五十歳以上のアトピー性皮膚炎は本当にごく少数です。
アトピー性皮膚炎の子どもを診察に連れて来る母親の手がちょっと荒れているようなときに、「おかあさんは小さいころアトピー性皮膚炎があったり、肌が弱かったりといったことはありませんでしたか」と尋ねることがありますが、ほとんど「いいえ」という答えが返って来ます。
このうちの何人かは、きっと子どものころにアトピー性皮膚炎があったと推測されますが、その当時は現在ほど社会的に騒がれていませんでしたし、成長とともに治ってし、まったのでしょう。
実際はどうなのかはさておき、アトピー性皮膚炎が年を追って増えているという指摘があり、そしてそれは大気汚染や住環境の変化、食生活の変化などに伴い、アレルギーを起こす物質が増え続けているという結果にほかならないという警告があります。
いずれも、アトピー性皮膚炎との因果関係は未だ明らかではなく、こういった情報に振り回されることなく、一定の距離を保って受け止めるべきです。

 

典型的なアトピー性皮膚炎は、乳幼児期に発症し、小学校ないし中学校を卒業する十五歳ごろまでには大多数が自然に治っていきます。中には、思春期以降もなかなか良くならない人や、子どものころはなんともなかったのに、大人になってから初めて皮膚症状が出てくる人も見られます。
アトピー性皮膚炎は、普通のかぶれやおできのように治療によってすぐ治ってしまうような類の病気ではなく、良くなったり悪くなったりをくり返しながら、慢性に経過します。ですから、長い目で見て、根気よく治療を続ける心構えが大切です。

 

アトピー性皮膚炎の治療にあたって、もっとも効果があり、そのためによく使われるのが塗り薬です。胃腸や肝臓、肺や心臓などの内臓に病気があるときには、薬を飲んだり注射しないと、内臓の病変部まで薬物成分が到達しません。しかし、皮膚は体表面にあるために薬を塗るだけで効果が得られます。とくにアトピー性皮膚炎のように、皮膚のなかでも表面に近い浅いところに主たる病変がみられる湿疹は、塗り薬が効きやすいのです。
塗り薬は、外からの刺激を遮断して皮膚を保護し、炎症を抑えたり、かゆみを止める効果があります。さらには水分蒸発を促進または抑制したり、かさぶたを取り除くなどの効果があります。

具体的には、ステロイド剤と非ステロイド剤、保湿剤、昔からある古典的な薬剤などがあります。さらに、これらの薬効成分を混ぜ合わせるものによって、軟膏やクリーム、水溶液、ローション、スプレー(フロンガスを含有しない)、テープなどさまざまな製剤が作られています。